イチゴの栽培管理~厳寒期に向けての管理~

平素は、茨城生科研に対し多くの皆様から、多大なる御支援とご愛顧を賜り、誠に有難く厚く御礼申し上げます。

10月も後半になり、やっと涼しくなって参りました。と言っても日中は作業していると汗をかくくらいの温度ですが・・・

さて、イチゴですが今年の猛暑・高温の影響はいろんなところで出ているようです。その一番は頂花の花芽が遅れており、そのため定植も遅れている方が結構いるようです。

また、そのあったかい影響で、虫の害も多く見受けられます。


そんな中ですが、秋を通り越して冬の便りが聞こえてくる時期になってきております。

なので、今回は「厳寒期の管理」について、アップして参ります。

(ただし、一部前回の資料とダブる事がありますので、ご了承ください。)


栽培上のポイント!

なり疲れ予防と果実肥大・品質向上のための追肥管理をしっかり行いましょう

<葉面散布での管理>

・腋果の分化が遅れている場合(分化促進と発根促進)

「ホップアップ300倍」+「根っこりん300倍」を混用して、マルチ被覆1週間後までに2~5回、5~7日おきに葉面散布してください。

「ホップアップ」→分化促進、花房・花粉の充実、

「根っこりん」→発根促進効果

・出蕾後の奇形果の軽減と厳寒期の軟質果対策

「ホップアップ300倍」+「カルタス500倍」を混用して、7~10日おきに定期的に葉面散布してください。

「カルタス」→カルシウム補給による軟質果の予防

<かん水での管理>

栽培上のポイント!

エネルギー補給と果実肥大のために、リン酸を補いましょう

・収穫開始まで「新トーシンPK 5kg/10a」を7~10日おきに定期的にかん水してください。

※特に、曇天が続くような場合は、リン酸の補給をしっかりと行ってください。

「新トーシンPK]→リン酸分の補給(ポリリン酸配合)玉伸びの促進

・マルチ後の液肥管理として、根の充実をかん水で図るために

「新チャンス液S5~10㎏/10a」+「メリットM3㎏/10a」を10日おきに2~3回かん水してください。

「新チャンス液S」→クエン酸(有機酸)により、根の活力を高めます。キレート効果によるリン酸やミネラルの可溶化


<葉かきについて>

栽培上のポイント  いちごの葉はイチゴの生産工場と言う事です。

一部重複しますが、イチゴの葉が少ないと品質や収量の低下、なり疲れの原因になります。適正枚数でしっかり管理してください。また、今年も腋芽が多そうです。

わき芽が多いと春以降の果実の品質が低下したり、病害虫の多発の原因になりますので、少なくとも忙しくなるころまでは、ひと芽で管理をするようにしてください。

理想の展葉枚数

ポット育苗の場合→出蕾期 7~8枚 開花期8枚以上 収穫期10枚以上

無仮植等→出蕾期5~6枚 開花期6枚以上 収穫期10枚以上


<温度管理について>

栽培ポイント 

  ・地温が20℃以下になると根の発生・伸張は止まってしまいます。

  ・日中20℃以下になると生育が停滞し、奇形果や株疲れの原因になります。

  ・午後の低温管理は、なり疲れの原因になります。午後の温度は25℃をキープするようにしてください。

  ・朝の温度の上がり過ぎや多湿は、ガク焼けの原因になります。充分に注意するようにしてください。


<温度管理の目安>

朝→ハウス内の温度が20℃以上になったら、内張りを両サイド全開にして光を取り入れて地温を確保する。

午前中→基本的には内張りを開けた状態でゆっくり25℃以上まで気温を上げてから換気を行い、午前中は20~25℃で管理するようにしてください。ガク焼けは、葉水の乾く前に急激に温度を上げ過ぎると発生します。☆30℃以上では光合成が停滞します。

午後→午後は、午前中よりやや高い25~30℃で管理してください。内張りは陽ざしのあるうちはなるべく開けておいて、光線を取り入れ地温を上げて、夜温の確保に努めてください。☆陽ざしのあるうちは、ハウス内温度を20℃以下にしないようにしてください。

夜間→8℃前後を確保して下さい。ハウス内温度が5℃を下回る場合は、午後の温度をやや高めにして、内張りカーテンも早めに閉めるなどして温度の確保に努めてください。


最後にイチゴとは関係ありませんが

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