イチゴ育苗期の管理2

平素は茨城生科研に対し多大なる御支援とご愛顧を賜りまして、誠に有難く厚く御礼を申し上げます。

さて、今日の事務所所在地では久しぶりに雨が降りました。しっかりとした雨が・・・

今まで、圃場に行っても足を踏み入れれば土ほこりがたつくらい、カラッカラだったので、本当に降ってくれてよかったです。

弊社農場の農作物にとっては、恵みの雨となりました。

でも、この先もどうなるかわかりません。

様々な天気予報をみても、それぞれ違うのでどれを信じていいのかわかりませんが、適度に雨が降ってくれることを祈るばかりです。

さて、今回のテーマ「イチゴ育苗期の管理2」の前に、ちょっとコマーシャルです。

茨城県内で発行されている「農業いばらき」の8月号に弊社取り扱いの液肥「ライブリー」の広告が載っております。

それがこちらです↓(一足先に掲載いたします)

購読してる方には、間もなく配布されると思います。表紙を開いて裏面に載っておりますので、良かったらご覧ください。

では、本題に入ります。

ここ数年もそうですが、今年の育苗も異常な天候のせいで非常にご苦労されているのではないでしょうか?

そんな状況でも、チキンと管理をしてあげることにより健苗育成に繋がりますので、下記の対策を参考に「良い苗」を育苗するようにしてください。

・まずは、追肥と葉面散布についてです。

(1株当たりの窒素量140~200mgが目安です)

☆ポット錠P25無機タイプ(※1)の施用時期について

ポット錠P25無機タイプ(※1)の肥効は、施用後45日~50日くらいです。現在のイチゴの育苗は、夜冷で60~70日、無処理で70~90日以上になっており、成分量的にも肥効期間的にも不足しています。特に、今年のように7月が天候不良で8月が暑い年は、不時出蕾や芽無しが多く出てしまうことが懸念されます。芽無しの防止や確実な花芽分化のために、置き肥をしっかり施用して合わせて液肥との併用を行うようにしてください。

注意)マイクロロング、IB化成を使用する場合は、効き始めるのが遅いので、活着後1~2回アミノキッポなどをかん水するようにしてください。

(※1)ポット錠P25無機タイプは、なの通り有機成分を一切含まない無機タイプの肥料になっております。成分はN10、P25、K10です。従来のポット錠ジャンプより肥効期間が20日~30日ほど長くなっております。

なお、本剤は茨城県内のJAさま限定販売となっておりますので、ご了承ください。


☆発根促進と定植後の活着促進

近年は、育苗期間が長くなってきているので、苗の老化防止と徒長抑制に8月上旬と定植2週間前前後にポット抜きを行って発根を促し、苗の老化を防いでください。

液肥の施用  根っこりん300倍+アミノメリット青500倍 

  ポット抜き後混用で1~2回かん水施用してください。


☆追肥の時期と方法

窒素の切り過ぎは、不時出蕾の原因や展葉の停滞による花芽分化が遅れる場合があります。しかし、ここ数年の気温上昇で夜冷でも花芽分化が遅れてきています。育苗後半には窒素レベルが高くならないように注意してください。窒素の目安は、硝酸イオン試験紙で以下の通りです。

・とちおとめ   無処理~8月中 100~250 9月以降 50~100

         水夜冷~処理期間 50~250 分化後 250~500

      クーラー夜冷~処理期間 100~500 分化後 100~500

・いばらキッス、やよいひめ

        無処理~8月中 100~250 9月以降 10~50

        夜冷に関しては、とちおとめと同じです。

※液肥施用の目安は、7000本の苗にアミノキッポ1㎏を3~5日おきにかん水してください(1回に窒素約10㎎/株)


☆葉面散布  ~花芽分化促進のために、夜冷の場合も行ってください~

ここ数年は、秋の高温や曇天のために、分化が遅れたり分化後の花芽を成長が遅れたりして収穫開始が遅れたり、腋花の分化やバラつきが目立ちます。しっかり花芽を分化させて成長させるために、しっかりと葉面散布を行ってください。

 8月20日以降 メリット赤300倍または、ホップアップ300倍を毎日葉面散布してください。

※徒長してしまう場合には、「ビビフルフロアブル」を使用してください。

※夜冷処理を行う場合は、「ホップアップ」を使用してください。


次に葉かきです。  

☆例年より1枚多く管理してください。☆

葉数は、開花時に8枚以上が理想です。今年は、7月の天候不良や高温、また8月も高温や多雨が予想されております。昨年の様に苗の展葉や蒸散が止まってしまうことが予想されますので、通常よりも葉を多く残し気味に管理してください。

最終的には検鏡時の葉数+未展開葉数=8枚以上になるように管理します。8/15頃に4枚程度になるように管理し、8/20頃に2.5~3枚に揃えるように葉かきを行い、花芽分化までは3.5~4枚程度で管理して分化後は葉数を増やしてください。また、育苗期の葉かきに関しては必ず葉柄の途中から切らずにきちんと欠いてください。


続く・・・

㈱茨城生科研・AGRI WORLD

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