イチゴ栽培管理~親株の管理2~
平素は茨城生科研に対し、多くの皆々様から多大なるご支援とご愛顧を賜りまして、誠に有難く深く御礼申し上げます。
結構な暖かい日がここ数日続いております。
桜もソメイヨシノから八重桜に代わってきて、目を楽しませてくれています。
事務所所在地の笠間市岩間地区のそびえている愛宕山では、現在さくらまつりが行われております。ゴールデンウィークまでは楽しめる思います。
そして、ゴールデンウィークと言えば、地元で有名で一大イベントがあります。
笠間市芸術の森公園内で行われる「陶炎祭(ひまつり)」です。
毎年かなりの人出でにぎわっております。(すごいです)
地元PRではないですが、一応リンクを張り付けておきますので、興味のある方はこちらをご覧ください。
さて、本題です。
イチゴの収穫もいよいよ終盤戦に入ってきました。
今作は、年が明けてからの収量が結構悪く、減収になっている圃場がかなり見受けられました。しかし、その影響で販売価格は思いのほか高く推移して、人によっては、結果的にプラスマイナスゼロの方もいるのではないでしょうか?
でも、作物を栽培していく上では、やはり「採れない」よりは「採れた」の方がよいに決まっています。
年々気候変動に左右されてきている昨今、いかに良い苗よ作るかが重要なポイントになってくるのではないでしょうか。
終盤戦に入ったといいながら、すでに次年度の作の準備も始まっています。
先月にも親株の管理についてはアップいたしましたが、そのパート2をお届けいたします。
(一部内容が重複しているものあります)
まずは、作業の目安です。
6月10日ごろから、直受け、さし芽を開始してください。
注意点として
・直受け開始が早すぎると芽無しの発生が多くなります。
・直受け後も、切り離すまでは栄養を親株からもらっています。親株が肥料不足になると苗の肥料切れになり、芽無しが発生してしまいます。
・さし芽時には、親株側のランナーを長く残して、土に挿しピンでしっかり固定し、遮光をしっかり行ってください。
・ここ数年梅雨明けが早くなっています。早め早めに作業を進めてください。
7月1日ごろをメドに、直受けの切り離しを行ってください。
注意点として、さし芽、切り離しともに夜冷の場合は処理開始1ヶ月前には終了してください。
7月15日ごろから、葉かきを開始してください。
注意点として、活着後展葉2枚時にすべての苗の葉数が揃うように行ってください。株を充実させるには、4枚目以降の葉が必要です。葉をかきすぎないように注意してください。
【親株の肥料切れに注意してください】
プランターやポットに親株を定植後は、肥料切れに充分注意してください。
液肥の場合は、最低2~3日おきにアミノキッポ300倍液をかん水してください。自動かん水の場合は、あまり高濃度でかん水を度に液肥を混入するよりも、1日1回の施用にするか、EC0.5~0.8程度の濃度のほうが、良い苗が採れています。
粒状の肥料の場合は、追肥用の化成肥料のような即効性の肥料を2~3週間に1回程度採苗が終了するまでしっかりと追肥を行ってください。
※有機肥料はコバエやカビの発生の原因になりますし、ロングタイプの肥料では肥効が遅すぎてランナーの発生がよくありません。特に、直受けの場合は、後半の親株の肥料切れが多くみられます。切り離しまでしっかり追肥を行ってください。
【かん水量(回数)=ランナーの発生数です】
親株へのかん水は、常に株元が十分に濡れているようにしてください。プランターやポットなどに親株を植えている場合は、1回1回のかん水が必ずプランターの下から水が出てくるんで行い、酸欠を防いでください。ランナー発生後は1日になるべく多い回数(4~8回程度)かん水して培土の温度が上がりすぎないように注意してください。
【葉かきとランナー管理】
ランナーの先枯れ防止と、ランナーの発生促進のために、次郎苗の展葉時期に葉かきを行ってください。葉数は1芽の場合10枚以下、2~3芽でも12~13枚程度にしてください。また、大きくなった太郎苗や次郎苗の葉数も2~2.5枚程度に整理してあげると効果的です。ランナーは次郎苗の展葉時期ごろから先枯れが出始めます。この頃までに、つる配りを行い、ランナーの先端をしっかりとピンで固定して、親株にしっかりかん水をしてあげれば、先枯れは軽減できます。
【さし芽の採苗の場合】
さし芽の適期は、6月10日から20日頃です。毎年6月下旬から7月上旬に猛烈な暑さがありますので、その前に活着するように早め早めに作業を開始してください。また、夜冷を行う場合は夜冷開始1か月前には苗が活着するように作業を進めてください。作業が遅れて7月以降になってしまう場合は、直受けに変更することをお奨めいたします。
・活着促進と芽無しの予防に
ランナー切り離し前日にアミノメリット青500倍液+ファイトオーツー1000倍液を苗に葉面散布もしくは、採苗した苗をどぶ漬けしてください。さし芽後はアミノメリット青500倍液を葉が一枚展開するまで2~3日おきに葉面散布してください。
【直受け採苗の場合】
受けるはじめ時期は、6月10日ごろからで、受けはじめ時点で展葉4枚以上の苗は芽無しが出やすいのでなるべく使用しないでください。
切り離しまでの間、すべての苗の葉数を2.5枚程度に揃えてあげるように葉かきを行っていくと、苗の大きさや花芽の分化が揃えやすくなります。また、苗の徒長やランナーの先枯れも防ぐことができます。
無処理の場合は、7月中旬ごろまでに行ってください。夜冷の場合は夜冷開始1ヶ月前を目安に切り離ししてください。
最後にまたまた弊社イチゴ専用培土のご紹介をさせていただきます。
そうです「ベリーグッ土」です。
「ベリーグッ土」については、お使いいただいているイチゴ生産者様からは、非常に高い評価をいただいております。
イチゴの育苗培土は、たくさんの種類があります。
今までお使いの培土を変えるというのは、とても勇気がいることです。
培土を変えると、管理の方法もがらりと変わる可能性があります。
でも、イチゴの事を考え、圃場の事を考えたら、いい培土を選ぶことがとても重要です。
ぜひこの機会に「ベリーグッ土」をよろしくお願いいたします。
尚、茨城県内ではJA様のみで取り扱いを行っておりますので、お買い求めの場合はJA様へお願いいたします。
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