【葉面散布】 ちょっとした豆知識
こんにちは。
平素は茨城生科研に対し、多大なるご支援とご愛顧を賜りまして、誠に有難く厚く御礼申し上げます。台風18号がとても心配ですが、今の所事務所所在地の笠間市岩間地区は、ときより雨が降る天気になっております。
さて、このところ【葉面散布】についてアップしておりますが、今日は㈱生科研様のグループ情報誌より、葉面散布についてのちょっとしたマメ知識というか、歴史といか、技術などのアップして参ります。
まずは、葉面散布肥料の歴史からです。
海外で1920年ごろから、微量要素(鉄や銅、亜鉛、マンガン等)欠乏対策として、葉面散布が行われるようになり、1940年頃からは窒素やリン酸、加里等の三要素も利用され始めて、そこで葉からの無機成分が吸収されるメカニズムが明らかになってから、広く利用されるようになりました。
わが国日本でも、1955年頃から利用されるようになり、1961年には肥料取締法の一部改正により、葉面散布剤も肥料として取り扱われるようになりました。
ちなみに当社が取扱をしている「メリットシリーズ」は、1973年に発売され43年もの長きに渡り、多くの生産者の皆々様にご利用、ご愛顧いただいております。(ちなみに弊社社長は1970年生まれで、メリットよりちょっとだけ先輩?)
次に、利用していただいている生産者様から良くいただく質問について何点かお答えいたします。
Q1,葉面散布肥料は朝と夕方のどちらがよいですか?
A1,これまで、朝と夕方w比較研究されている事例は見当たらないので、明確な回答ではないのですが、一番注意していただきたいのは、日中に散布することです。日中に散布すると、葉についた水滴がレンズの効果をしてしまい、葉が焼けたり温度による薬害が心配されます。朝はすずめがさえずっている間に、夕方は夏の暑さが落ち着いてから、冬は冷え込む前に散布して下さい。
Q2,葉面散布は葉の表と裏、どちらに散布したほうが効果的ですか?
A2,葉の裏には気孔が多く存在し、外質連絡糸という通路が気孔のまわりにに多いことから、裏面の吸収力が高いと言われています。しかし、裏面の吸収力が表面の数倍高いということではありませんので、気にすることなく全面にかかるように散布して下さい。片面に散布するより、両面に散布すると2倍になります。また、片面でもよいので、散布をする事が重要になります。
Q3,葉面散布は何日おきに散布したほうがよいですか?
Q3,窒素やリン酸などの肥料成分は、数時間から数日でかなりの量が葉面より吸収されます。吸収後の移動性は成分によって、早いものから遅いものまで様々です。吸収時間から考えると、散布間隔は3日~4日が適切と考えております。
毎日散布されるという生産者もいらっしゃいますが、生育状況や天候等状況にもよりますが、通常の場合だと、濃度のリスク等もありますので、基本的にはおススメしておりません。
という事で、葉面散布ちょっとしたマメ知識でした。
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