気象関連情報
平素は茨城生科研に対し多くの皆々様からご支援とご愛顧を賜りまして、誠に有難く厚く御礼を申し上げます。
かなりの気候の変化で、さまざまな農作物の生育に影響が出ております。
そんな中、弊社では農水省生産局技術普及課のメルマガ?を読んでいるのですが、昨日e-普及だよりの緊急号が配信されました。
また、昨日の日本農業新聞にも掲載されておりましたが、
「今後の気象状況(特に気温関連)に伴う農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底について」
と題して、天候における農作物の管理について配信されました。
茨城県内にとどまらず、多くの皆様にご覧いただいている弊社のHP並びにブログ、SNSですから、「気象に対しての注意喚起」の意味も込めて、農水省が発表されている内容を、転載させていただきます。
5月は、「メイストーム」と呼ばれる春の嵐が起きやすい時期でもありますので、すべての農業者の皆様、ご注意いただけますようお願いいたします。
以下農水省からの情報です。
今後の気象状況(特に気温関連)に伴う農作物等の被害防止に向けた技術
指導の徹底について
3月は、北からの寒気の流れ込みは弱く、暖かい空気に覆われたため、気温は全国的
にかなり高かった。
気象庁の1か月予報(4月 15 日発表)によると、
(1)1週目(4月 17 日~23 日)の気温は、北日本では高く、東日本では平年並か高
い一方で、2週目(4月 24 日~30 日)の気温は、北・東日本では平年並か低い見
込み、
(2)また、沖縄・奄美では、1週目(4月 17 日~23 日)の気温は、平年並か低い見
込みであり、2週目(4月 24 日~30 日)の気温は、低い見込み、
であり、作物の軟弱徒長や病害虫の発生などに加え、凍霜害等による農作物への影響が
懸念されるところである。
【作物別対応】
1.水稲
(1)低温対策
低温のおそれがある地域においては、移植は中苗や成苗を基本とし、稚苗の不適地への植
付けや適期を越えた早植えを避けるとともに、活着適温に配慮し、十分温度が上昇してから
移植を行う。
(2)高温対策
高温のおそれがある地域においては、育苗期における高温・高日射条件ではもみ枯細菌病
等の病害、苗の徒長やヤケ苗が発生しやすくなるため、高温・過湿にならないようハウスの
換気を行うとともに、十分なかん水を行う。また、生育前半が高温であった場合は、過剰分
げつや籾数過多が見られることから、適正な基肥の施用や栽植密度の調整に努める。
2.麦類
(1)低温対策
低温のおそれがある地域においては、幼穂が凍霜害を起こしやすいので、生育の状況に応
じて踏圧を実施し、節間伸長を抑制する。
(2)高温対策
高温傾向により平年よりも生育が早期化している場合には、麦の生育状況を的確に把握し
生育ステージや生育量に応じて追肥を行う等の対策を実施する。
3.野菜
(1)低温対策
発芽又は定植後の幼苗期は、フィルム被覆やべたがけ資材の利用により地温の上昇に努め
る。また、生育初期の窒素質肥料の多施用を避け、適切な生育管理に努める。育苗に当たっ
ては、低温障害を受けないよう留意しながら、十分な換気を行う。なお、被害が発生した場
合には、欠株の補植、速効性肥料の施用等により草勢の回復を図るとともに、病害虫を適切
に防除する。
(2)凍霜害対策
冷気の滞留場所、風向等を考慮し、凍霜害を回避できる適地を選定する。また、早期のは
種・定植を極力避け、健苗の育成に努めるとともに、定植後は、フィルム被覆やべたがけ資
材の利用等により被害の回避に努める。被害が発生した場合には、欠株の補植、速効性肥料
の施用等により草勢の回復を図るとともに、病害虫を適切に防除する。
(3)高温対策
① 高温傾向で推移することにより、軟弱徒長となることが懸念されることから、追肥量の
節減等適正な肥培管理を図る。育苗中の密植を避ける等による軟弱徒長した不良苗の発生
を防ぎ、健全苗の育成確保に努める。
② 病害虫の発生予察やほ場の観察による発生動向の把握に努める。コナジラミ類、アザミ
ウマ類、ハダニ類等の害虫は発生の早期化による大きな被害の発生が懸念されるので、早
期発見、適期防除に努める。加えて、罹病した株の除去等ほ場の衛生管理に努める。
③ 急激な冷え込みや凍霜害の懸念が予想される場合は、必要に応じ、トンネル、寒冷紗、
不織布の被覆等により凍霜害の被害回避を図る。
4.果樹
(1)低温対策
防風垣又は防風網を設けている場合は、裾の部分の巻上げ等を行い、冷気の停滞を防止す
る。敷わら栽培では、地表面での熱移動が妨げられるので、敷わらの全面被覆を避ける。
収穫時期を迎えている場合は、異常低温が予想される前に収穫適期の果実を収穫し、凍害
等により果皮・果肉障害が発生した場合には、出荷時にこれらの果実の混入防止に細心の注
意を図る。
(2)凍霜害対策
開花の前進化が見込まれる場合は、開花期から幼果期における降霜及び予期しない低温に
よる凍霜害の発生が懸念されることから、霜害警報連絡体制を整備し、防霜ファンの稼働等
により霜害の発生防止に努める。燃焼で降霜を防ぐ場合は、火災防止等の観点から周辺環境
に十分配慮するとともに、固形燃料等ばい煙の発生の少ない燃料を使用する。
(3)高温対策
生育の前進による品種間の開花時期の不揃い、訪花昆虫の活動低下による受粉の不良等に
よる結実不良が懸念される場合は、摘蕾・摘花を控えめに行うとともに、適切な時期に人工
授粉を行い、結実の確保に努める。
病害虫の早期発生が懸念されるため、果樹園での発生状況や病害虫発生予察情報等に留意
し、適時適切な防除に努める。また、罹病部位の除去等ほ場の衛生管理に努める。
6.花き
(1)低温対策
露地栽培等における発芽期又は定植後の幼苗期には、不織布などの被覆資材のべたがけや
マルチング等により地温を上昇させる。育苗に当たっては、外気温が低い時期には施設内が
多湿となり、病害発生に好適な環境となり得るため、低温障害を受けないよう留意しなが
ら、十分な換気を行う。また、病害が発生した場合には、速やかに防除を実施する。
(2)凍霜害対策
日照、風向等を考慮して凍霜害を回避できる適地をあらかじめ選定する。また、早蒔き、
早植えを極力避け、健苗の育成に努める。定植後は、必要に応じ、フィルム被覆等により被
害を回避するとともに、被害が発生した場合には、欠株の補植、被害の状況に応じた速効性
肥料の施用等適切な肥培管理により被害の軽減に努め、さらに適切な病害虫防除を実施す
る。
(3)高温対策
① 切り花については、朝・夕の気温の低い時間に採花し、常温で長時間放置しない。ま
た、エチレンによる劣化を防ぐため前処理剤を使用し、品質の維持に努める。
② 施設栽培の花きについては、施設内の温度上昇を抑制するため、妻面・側面を開放する
とともに、作物の光要求性に応じて、遮光資材等を使用する。細霧冷房装置、換気装置等
を設置している施設では、当該装置を有効に利用して適切な温度及び湿度の管理に努め
る。
以上です。
一応農水省の関連ページのリンクを張り付けておきますので、ご参考にしてください。
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