イチゴ栽培管理~続厳寒期の管理について

日頃より茨城生科研に対し多くに皆様から多大なる御支援とご愛顧を賜りまして、誠に有難く厚く御礼を申し上げます。

また、全国各地で弊社のブログ並びにHPをご覧いただいているとのお声を頂戴しております。こんな内容ですが、心より感謝と御礼を申し上げます。

ただ1点、基本的には茨城県内に向けての情報を発信させていただいておりますので、他地区他産地でご覧いただいている皆様におかれましては、参考としてご覧いただけると幸いですので、引き続きよろしくお願いいたします。

さて、地区によっては紅葉を見ごろが過ぎて、冬のたたずまいになっているところもあると思います。

事務所所在地の笠間市岩間地区も今朝の温度が4℃まで下がっておりました。

新型コロナ感染症も心配ですが、それ以外のインフルエンザとか風邪とかも心配ですので、どうかお体をご自愛くださいますようお願いします。

さて、本題に・・・

「続厳寒期の管理」についてアップして参ります。

一部前回のイチゴの情報をダブル点もあると思いますが、ご了承くださいませ。

今年のイチゴですが、脇芽や不時出蕾、芽無し株が多く頂花、腋花ともに開花にバラつきが多く見受けられます。このような年は、遅れた頂果や進んだ腋果の奇形果が多くなったり、2番と3番の間のなり疲れがひどくなる恐れがあります。また、早だしの圃場では頂花と腋花の葉数が多くなっています。この場合、3番目の花と4番目の花の間が休んでしまう可能性が高いです。

この冬は、圃場水分、気温、地温をしっかり確保してあげ、葉の展開速度を高めることが重要なポイントになってまいります。

また、うどんこ病やハダニの発生も多く、例年以上に防除が必要になりますが、天気をしっかり確認して受粉のタイミングに注意して防除を行うようにしてください。

ポイント1
天候不良時期の晴れ間には必ずミツバチを飛ばしてください。
ポイント2
腋花の出蕾前後がガク焼けやチップバーンが多く出ます。温度管理やかん水管理をしっかりと行ってください。
ポイント3
冬場もしっかりとかん水を行い、かん水はなるべく早い時間に行ってください。


<温度管理について>

・午後の気温をしっかり管理してください。日中25℃をキープ!
・気温が30℃以上になると生育が低下しますので注意してください。
・朝は、ゆっくりとした温度上昇と地温確保のために内張りは早い時間から全開にしてください。
・日中20℃以下になると生育が停滞し、奇形果や株疲れの原因になります。
・午前中の炭酸ガス施用は効果が高いので実施をお勧めいたします。

※県内の圃場を巡回してみると、比較的午後の温度が低いハウスが非常に多いです。午後の低温管理はなり疲れの原因です。午後の温度は25℃~をキープしてください。

〇温度管理の目安

早朝~ハウス内温度が20℃以上になったら、内張りを両サイド全開にして光を取り入れ地温を確保してください。

午前中~基本的には内張りを開けた状態でゆっくり25℃以上まで気温を上げてから換気を行ってください。午前中は20℃から25℃で管理するようにしてください。ガク焼けは、葉水の乾く前に急激に温度を上げ過ぎると発生します。☆30℃以上では光合成が停滞します。

午後~午後は午前中よりもやや高い25℃から30℃で管理してください。内張りは、陽ざしのあるうちはなるべく開けておき、光線を取り入れて地温を上げて、夜温の確保に努めてください。☆陽ざしのあるうちは、ハウス内温度を20℃以下にしないよう管理してください。

夜間~8℃前後を確保するようにしてください。ハウス内の温度が5℃を下回る場合は、午後の温度をやや高めにして、内張りカーテンも早めに閉めるなどして温度の確保に努めてください。


次に追肥の管理です。

「なり疲れ予防と果実肥大・品質向上のための追肥管理を行いましょう」

まずは「葉面散布」です。

ポイント1

曇天が続いたらリン酸の葉面散布を実施しましょう

☆奇形果の軽減とチップバーン防止に、あとガク焼けに注意してください。

ホップアップ300倍+カルタス500倍

を週1回程度定期的に葉面散布を実施してください。

※うんどこ病が発生している圃場はホップアップをアミノメリット青500倍に変更してください。

☆とちおとめは、なり疲れ、休眠防止にジベレリンを生育状況に合わせて1~3ppmで20日に1回定期的に葉面散布してください。

※草勢が強い場合でも、薄い倍率で必ず時期に葉面散布してください。

※特別な場合を除いて「いばらキッス」や「やよいひめ」は基本的に必要ありません。

※ジベレリン液剤40mlを200ℓに薄めて1ppm、約66ℓに薄めて3ppmになります。


次にかん水での追肥です。

・根っこへの酸素供給に、マルチ後1ヵ月に1回程度定期的に、MOXを10㎏(10aあたり)をかん水してください。

・エネルギー補給と果実肥大に、ポリリン酸で十分にリン酸を吸収させるために

トーシンPK 5~10㎏を月に2回定期的にかん水してください。

※果実肥大期には「エルエス」2㎏を混用するとさらに果実肥大に効果的です。

※窒素の追肥は腋果の開花頃または、11月中旬から開始してください。

・果実の品質向上となり疲れの軽減に

12月の下旬までアミノキッポ5~10㎏を週1回かん水してください。

※いばらキッス、やよいひめは「ライブリー」5~10㎏と交互かん水してください。

※天候不良時には「アミノキッポ3号」10㎏に変更してください。

・根っこの活性化と葉の色抜け対策に発根促進剤とミネラルを補給してください。

新チャンス液S10㎏+メリットM3㎏を10日おきに2~3回かん水してください。

㈱茨城生科研・AGRI WORLD

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