新製品発売「ライブリー」
平素は茨城生科研に対し多くの皆様から多大なる御支援とご愛顧を賜り、誠に有難うございます。
新型コロナウイルス感染症の変異株がまたまた猛威を振るって、連日感染者数がものすごい勢いで増えており、そのウイルスが今までとは違い、かなり身近に迫ってきております。
重症化しないとは言うものの、やはり罹りたくはないので、本当に皆様注意してください。
さて、このところのイチゴの栽培情報や、前回更新した各作物の厳寒期の管理でちらちら登場していた液肥がありました。
それをみて、「ん」と思った方もいらっしゃる方もいるかもしれません。
なので、こんな時期ではありますが
改めて、弊社とメーカーで開発した液肥をご紹介させていただきます。
ちなみに、弊社のブログやSNSを北から南の方にご覧いただいておりますが、この液肥は
弊社茨城生科研のみの扱いで茨城県内の限定になっておりますので、ご了承ください。
その名は
「ライブリー」
です。
決して大人のおむつの「ライフリー」ではありませんので、ご注意ください。
「フ」ではなく「ブ」です。
肥料成分は 窒素6%(硝酸性5%) リン酸2% 加里4% ホウ素0.01% カルシウム6%
この液肥は、近年イチゴ(特にいばらキッス等)の冬場の障害果(軟質果・色むら果)などの発生を軽減するために開発された液肥です。
その発生の土壌や果実の分析を行ったところ、発生が多い圃場は全窒素(主に有機態や尿素と推測)が多い傾向が見られ、気象条件(日照不足等)だけではなく、土壌条件や肥培管理なのも影響していることが示唆されました。
有機態や尿素態の窒素は、冬場は地温が低いために土壌中での
尿素⇒アンモニア⇒硝酸への変化が鈍く肥効が落ちやすい傾向が見られ、一部は尿素態でも吸収はされますがm吸収後の植物体内での代謝(尿素⇒アンモニア⇒アミノ酸)において、硝酸で吸収された場合と比べて、より多くの同化養分を消耗しやすく、吸収量が多い場合には、未消化のアンモニア等による害も出やすい・・などが原因と考えられました。
上記の事から、
〇地温が低い冬場でも吸収されやすく、作物に吸収後の代謝(消化)が良く害も少ない硝酸態の窒素を配合
〇細胞を硬くし果実の品質向上に寄与するカルシウム、ホウ素を配合して
開発した液肥です。
改めて、「土壌中での窒素成分の動きと地温の影響」について羅列してみると、
地温が低下すると、有機物・尿素からアンモニア、亜硝酸、硝酸への変化が停滞してしまいます。
<硝酸菌・亜硝酸菌の活性>
最適活性温度は20~30℃
地温が低下(20℃未満)すると活性が低下し、10℃未満は生育が停止(地温15℃での活性は地温25℃での活性の半分となる)
<尿素からアンモニアへの変化>
地温が低い程ウレアーゼの活性が落ち、尿素からアンモニアへの変化が遅くなります。
と言う事で、
この「ライブリー」は尿素・硫安を使用せずに、硝酸態窒素を主体の液肥なので、特に厳寒期の肥効が抜群!
なのです。
また、カルシウムを配合しているので、
日持ちの向上
チップバーンの軽減
尻ぐされ症
葉先枯れ・・・・・・
にも効果があります。
なお、上記はイチゴ中心に書いてしまいましたが
「果菜類」
きゅうり
茄子
ピーマン
等々にもおすすめの液肥です。
現在一部のハウス茄子やきゅうりでお使いいただいておりますが、非常に肥料の効きが良いと、お褒めの言葉をいただいております。
今年は例年よりかなり気温が低い気象状況になっており、この後もしばらく寒さが続く予報が出ておりますので、農作物の管理には十分に注意しましょう。
なお「ライブリー」は茨城県内のJA様でお取り扱いいただいておりますので、ご用命の場合は茨城県内のJA様へお願いいたします。
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