イチゴ栽培情報~暖候期前半の管理について~
日頃より㈱茨城生科研に対し、多くの皆様から多大なるご支援とご愛顧を賜り、誠に有難く厚く厚く御礼を申し上げます。
それと、うっかりしておりました。
3月月初めのご挨拶を忘れておりました(涙)
ということで、あらためて、先月も多くの皆様のご支援のおかけで、何とかやっていくことができました。
弥生、三月ももうすでに7日が経過しておりますが、改めてよろしくお願い申し上げます。
しかし、雨が多いですね。
1月の反動が今になってやっているって感じですね。この天気の影響で、非常に困っている今日この頃です。
さて、本題に入ります。
今回もイチゴ情報です。
題して、「暖候期前半の管理について」です。
今年は、圃場に根の張りが弱いため、春先に軟弱徒長や奇形果、小玉果などが予想されます。地温が上がる3月下旬までの管理が、暖候期の収量、果実品質に大きく影響します。例年よりもしっかりとした保温・かん水・追肥の管理が必要です。苗の芯の動きや果実の状態をよく観察しながら、適切な管理を行ってください。
まず、栽培のポイントです。
☆気温は午前20~25℃、午後25~29℃をキープしてください。
☆ポリリン酸は植物のエネルギーです。曇天が続いたらリン酸を補給してください。←まさに今
☆夜温は6℃以上なるべく低い温度で管理してください。
1)換気について
☆夜温12℃以上は果実の品質低下の原因です。
圃場巡回などを行っていると、午後のハウス内の温度が低くなっているハウスを多く見受けられます。午後の低温管理は、なり疲れの原因になります。午後の温度は25℃をキープしてください。
・温度管理の目安
早朝~ハウス内の温度が20℃以上になったら
内張りを両サイド全開にして、光を取り入れて地温を確保してください。
午前中~内張りを全開のして、外張りは全閉のまま、28℃程度まで保温する。湿度が上がり過ぎたり、二酸化炭素濃度が下がりすぎた場合は、適宜換気を行ってください。
☆30℃以上では、光合成が停滞します。
午後~午後は、午前中よりもやや高い25℃~30℃で管理してください。ハウス内が22~23℃で外張りを閉めて、20℃で内張りを閉めてください。
☆陽ざしのあるうちは、ハウス内温度を20℃以下にしないでください。
夜間~6℃以上を確保する。最低気温が6~8℃の日は、夜温が上がりすぎないように注意する。
2)果実の品質向上と奇形果軽減のための葉面散布施用
今年は、根が少なく、地温も低く根の活性が弱っています。温かくなると軟弱徒長や小玉果などが心配されます。下記の対策を行って春先の株のバランスを改善しましょう。
根っこりん300倍+アミノメリット黄500倍
を混用して7~10日おきに2~3回葉面散布してください。
・平均地温が18℃以下の状況では、根からの養分吸収が極端に低下します。気温が上がり始めた3月は、気温や日長の影響で、イチゴ体内のでジベレリンが生成されるので、株が大きくなってきますが、正常な生育に必要な養分は地温がまだ低いので、充分に根から吸収されないので、リン酸や微量要素、カルシウムなどの吸収が極端に低下しますので、果実品質が低下します。リン酸や微量要素を葉面から吸収させてあげ、養分吸収のバランスをうまくとってあげることが、暖候期初期の果実品質向上のポイントです。
3)根をしっかり張らせ、なり疲れを防止する液肥の管理
暖候期は、秋にと投入した元肥も無くなり、株も大きく果実も一番収穫できる時期です。温度、気温も十分になり、イチゴが一番栄養を必要とする時期です。しっかりと追肥をおこなってあげることで暖候期の品質低下を軽減できます。
窒素は、アミノ酸や硝酸態窒素での補給により食味の向上や、先白、先青の軽減になります。リン酸は、高エネルギーのポリリン酸での補給が、地温が特に低い時期での吸収効率が良いため、果実の肥大に有効です。
1、低温時のエネルギー補給として、週1回 新トーシンPK5㎏をかん水してください。
※果実が細くなって来た時の果実肥大に効果的です。
※エルエス2㎏を混用すると、より果実肥大に効果的です。
2、頂部軟質果対策として、月に2回トーシンCa2号を5㎏かん水してください。
※トーシンCa2号は他の液肥との混用はできません。
3、天気の良い日に、アミノキッポ5~10㎏(またはアミノキャッチP10㎏)を7~10日おきに定期的にかん水してください。
4)暖候期の徒長抑制に
日長が12時間を超えてきたら、ビビフルフロアブル400~600倍で葉面散布すると徒長抑制になります。
●ビビフルフロアブルは植物成長調整剤です。商品説明書をよく読んで、用法を正しく守って使用してください。
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