イチゴ~親株の管理について~

平素は茨城生科研に対し、多くの皆々様から多大なるご支援とご愛顧を賜り、誠に有難く厚く厚く御礼を申し上げます。

平成30年度も残すところきょういれて5日となりました。

そして新年度になると、いよいよ新元号の発表があります。

「平成」が終わってしまうという寂しさと、新しい時代に向かう期待が交わり、複雑な気持ちになっております。

自然災害を含め、いろんなことがあった「平成」ですが、なんといっても天皇陛下もおっしゃっておりましたが、「戦争」が日本にはなかった。ということが、一番すごいことではないでしょうか。


さて、本題に入ります。

今回は、イチゴの「親株」についてです。

まだまだ30年度産の収穫真っ最中ですが、親株の定植も始まっております。

先日、某所のイチゴの圃場巡回を行ってまいりましたが、すでに定植を終えられている方が結構おりました。

なので、改めて言うまでもありませんが、とちおとめの場合は3月中には定植するようにしてください。(あと残り少しですが・・・)

4月に入ってからの定植では、ランナーの発生不良の危険があります。

そして、4月に入ったら施肥を開始してください。

プランターや大型ポットに定植の場合、活着後速やかに施肥を始めてください。施肥は、液肥または、追肥用化成肥料の方が、ロングタイプの肥料に比べて、ランナーの発生が良いです。

・初期に発生する弱いランナーは整理してください。

初期に発生する弱い(赤い)ランナーを整理すると、親株の草勢が強くなり良いランナーが揃って発生します。


(採苗の準備)

基本的には、保温のできるハウス内での採苗を行い、日中20℃、夜間10℃以下の時には、保温を行ってください。近年、夏から秋にかけて天候不良や定植後の降雨による初期生育の停滞や、保温やマルチの作業遅れなどの原因による、頂果・腋果の奇形、腋果の花芽分化の遅れやバラつきが目立つようになってきました。その原因の一つとして、株が強すぎることが挙げられます。株が強くなりすぎることを防ぐためにも、親株はメリクロン苗から3代以上、フリー苗でも2代目以上の苗を親株として使用してください。

また、育苗機関にしっかりと光をあてられるようにしてください。頂果房の奇形果や腋果房の分化のバラつきや根腐れの発生は、育苗期間中遮光ネットをかけっぱなしの圃場に多くみられます。育苗圃場は遮光ネットが上げ下げできるように設備してください。


(かん水について)

親株へのかん水は、点滴チューブを使用したり、マルチを利用したりして親株元だけにかん水できるように設備してください。基本的には、親株にしっかりかん水されていればランナーが水不足になることはありません。ランナーの部分は必要に応じて手かん水もしくは、ミストかん水で行ってください。かん水チューブや頭上かん水での水はねは、根腐れやイオウ病、タンソ病の原因になりますので注意してください。

また、こまめにランナーをピンなどで止めて、親株に充分なかん水を行ってあげれば、先ヤケなどの軽減にもつながります。

ランナーの発生はかん水量と比例します。充分なかん水を行ってください。

プランターやポットを使用する場合は、夏場の高温による根腐れ防止のためにタイマーで2~3時間おきに1日4~6回のかん水ができるように設備を行ってください。

(ランナーの管理)

親株定植後、初期に発生する細かいランナーは、なるべく短いうちに取り除いてください。これを残してしまうと、親株に負担がかかり、親株の初期生育が停滞して結果的にランナーの発生が少なくなってしまったり、苗の大きさがバラつき、花芽の分化がバラツキます。

また、初期にランナー取りをしないで、4月後半に出ているランナーを1度に採ってしまうのは、逆効果になり、ランナーの発生不足になることがありますので、注意してください。

先ヤケは、上記にも記載しましたが、こまめにランナーを止めて、親株にしっかりかん水してあげれば軽減できます。

特に、次郎苗の先が伸びる時期が焼けやすいので、この時期にはきちんと葉数を整理したら、遮光をかけたりして注意してください。

(わき芽や葉の管理)

強いわき芽は残して、2~3芽ぐらいで管理した方が、ランナーの発生は多くなります。

しかし、芽を残しすぎて葉数が多くなり、根からの吸収量よりも葉からの蒸散量の方が多くなると、葉の展開が止まったり、ランナーの先ヤケの原因になります。芽の数にもよりますが、親株の葉は10~15枚程度で管理して、ランナーの葉も3枚程度で管理してあげると、ランナーの発生もよく、苗も生育、花芽分化ともに揃った良い苗が採れます。


そして、以前にも紹介したと思いますが、「良いイチゴの苗」を育てるためには、やはり「培土」の選定は不可欠です。

「なんでもよい」ではいい苗はできません。

そこでお奨めいたしますのが、弊社のオリジナル培土

「ベリーグッ土」

です。(内容については下記をアクセスしてください)


「ベリーグッ土」については、お使いいただいているイチゴ生産者様からは、非常に高い評価をいただいております。


イチゴの育苗培土は、たくさんの種類があります。

今までお使いの培土を変えるというのは、とても勇気がいることです。

培土を変えると、管理の方法もがらりと変わる可能性があります。

でも、イチゴの事を考え、圃場の事を考えたら、いい培土を選ぶことがとても重要です。

ぜひこの機会に「ベリーグッ土」をよろしくお願いいたします。


尚、茨城県内ではJA様のみで取り扱いを行っておりますので、お買い求めの場合はJA様へお願いいたします。

㈱茨城生科研・AGRI WORLD

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