イチゴの栽培管理~親株の管理パート2?
平素は茨城生科研に対し、多くの皆々様から格別のご支援とご愛顧を賜り、誠に有難く厚く御礼を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の話は、もう飽き飽きしているとは思いますが、一向に静まる気配が無い状況の中、今日にも「緊急事態宣言」が発令させるようですが、首都圏も対象になっておりますが、わが茨城も、と思いきや、その地域に入らないみたいです。
他に比べると、感染者が少ないという事なのでしょうが、首都圏の往来と言う事を考えると
ちょっと怖い気がいたします。
しかし、今SNSがあるおかげで、いろんなコミュニケーションが出来ておりますが、それ以上に弊害とで言いますか、変な情報まで流れる世の中になってしまっております。
ちょっとしたつもり、軽い気持ちなのかもしれませんが、それが大事になったり、他人に対して、誹謗や中傷の温床になっております。
こんな時だからこそ、一人の人間として、どう行動すればいいか、しっかりと考えなくてはいけないと思っております。
今日テレビでやっておりましたが、ライフラインはまったく影響がないのです。多少窮屈かもしれませんが、基本的に衣食住は不自由なくあるんです。
個人的な考えですが、見えない敵との闘いとはいえ、東日本大震災の時、電気・ガス・水道が止まってしまって、非常につらい思いをしたので、それに比べればと思ております。
さて、長くなってしまいましたが、今日の本題です。
イチゴの栽培管理「親株の管理パート2」です。
前回から親株についてアップしております。
内容が一部ダブることがあるかもしれませんが、これからの管理について書いてまいりますので、ご参考にしてください。
まず、作業の目安です。
6月5日頃 直受け開始 6月10日頃さし芽開始
※直受け開始が早すぎると芽無しの発生が多くなります。
※直受け後も、切り離すまでは栄養を親株からもらっています。親株が肥料不足になると苗も肥料切れになり、芽無しが発生します。切り離しまで追肥を続けてください。
※さし芽時には、親株側のランナーを長く残して、土に挿しピンでしっかり固定し、遮光をしっかり行ってください。
※毎年梅雨明けが早くなっています。早め早めに作業を進めてください。
7月1日頃 直受け切り離し
※さし芽、切り離しとも夜冷の場合は処理開始1ヶ月には終了してください。
7月15日頃 葉かき開始
※活着後、展葉2枚時にすべての苗の葉数が揃うように行ってください。株を充実させるためには4枚目以降の葉が必要です。葉を書きすぎないように注意してください。
親株の肥料切れに注意しましょう!
プランターやポットでの親株定植後は、肥料切れに注意してください。液肥の場合は、最低2~3日おきにアミノキッポ300倍液をかん水してください。自動かん水の場合は、あまり高濃度で灌水のたびに液肥を混入するよりも、1日1回の施用にするか、EC0.5~0.8程度の濃度の方が、良い苗が採れています。粒状の肥料の場合は、追肥用の化成肥料のような即効性の肥料を2~3週間に1回程度採苗の終了までしっかり追肥してください。
有機肥料はコバエやカビなどの発生の原因になりますし、ロングタイプの肥料では肥効が遅すぎてランナーの発生がよくありません。特に、直受けの場合は、後半の親株の肥料切れが多く見受けられます。切り離しまでしっかり追肥を行ってください。
ポイント かん水管理
かん水量(回数)=ランナーの発生数
親株へのかん水は、常に株元が充分に濡れているようにしてください。プランターやポットなどに親株を植えてる場合は、1回1回のかん水が必ずプランターの下から出てくるまで行い、酸欠を防いでください。高温期には培土の温度の上昇を防ぐために、1日になるべく多い回数(4~8回程度)かん水して、培土の温度が上がり過ぎないようにしてください。
葉かきとランナーの管理
ランナーの先枯れ防止とランナーの発生促進のために、次郎苗の展葉時期に葉かきを行ってください。葉数は1芽の場合10枚以下、2~3芽でも12~13枚程度にしてください。また、大きくなった太郎苗や次郎苗の葉数も2~2.5枚程度に整理してやると効果的です。ランナーは、次郎苗の展葉時期頃から先枯れが出始めます。このころまでに、つる配りを行いランナーの先端をしっかりピンなどで固定し、親株にしっかりかん水をしてあげれば、先枯れが軽減できます。
さし芽での採苗の場合
〇さし芽の時期
さし芽の適期は、6月10日~20日頃です。毎年6月下旬から7月上旬に猛烈な暑さがあります。その前に活着するように早め早めに開始してください。また、夜冷を行う場合は、夜冷開始1か月前には、苗が活着するように作業を進めてください。作業が遅れて、7月以降になってしまう場合は直受けに変更することをお勧めいたします。使用する苗は、展葉3枚程度までのものが芽無しが少ないです。
〇活着促進と芽無しの予防
ランナー切り離し前日にアミノメリット青500倍液+根っこりん300倍液を苗で葉面散布もしくは、採苗した苗にドブ漬けしてください。ポットの土には、新チャンス液S300倍液などの発根促進資材をかん水しておいてください。さし芽後は、アミノメリット青500倍液を葉が1枚展開するまでの間、2~3日おきに葉面散布してください。
直受けでの採苗の場合
〇受け始めの時期と受ける苗
受け始める時期は、6月5日ごろからで、受け始め時点で展葉4枚以上の苗は芽無しが出やすいのでなるべく使用しないでください。
〇葉かき
ランナーの発生から切り離しまでの間、すべての苗の葉数を2.5枚程度に揃えてやるように葉かきをしていくと苗の大きさや、花芽の分化が揃いやすくなります。また、苗の徒長やランナーの先枯れも防げます。
〇切り離し
無処理の場合は、7月中旬ごろまで行ってください。夜冷の場合は、夜冷開始1ヶ月前を目安に切り離してください。
イチゴの収穫もまだまだあると思いますが、何とかこの難局をみんさんで乗り切りましょう。
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