イチゴの厳寒期の管理~年明け版~

こんんちは。


日頃より、茨城生科研に対し、多大なる御支援と御愛顧を賜りまして

誠に有難く厚く厚く御礼申し上げます。

冬将軍が居座って、大雪があちらこちらで降っております。

事務所所在地の茨城県笠間市も雪こそ降っていりませんが、風がとても強いため体感温度は

とても低いです。

さて、年明け一発目の情報は、イチゴの栽培管理です。

昨年アップいたしました厳寒期の管理と一部重複する部分もありますが、参考にして頂き良いイチゴを栽培していただければと思います。


では、本題です。

年明け以降天気がとても安定しておりますが、昨年秋の天候不良の影響で、根張りが悪く根からの

養分吸収は充分でないようです。ハウス栽培の場合、外気温が低くても窒素と加里は室温をしっかりと確保してあげれば、欠乏する事は少ないですが、リン酸や微量要素、カルシウムなどは吸収が極端に低下します。

リン酸や微量要素を葉面散布や追肥で、積極的に吸収させてやり、養分吸収バランスをうまくとってあげることで、なり疲れや奇形果の軽減に効果がありますので、是非とも実践して下さい。

1)果実の品質向上と奇形化防止のための葉面散布を実施して下さい。

  1月、2月は一番根の活性が低い時期です。正常な生育に必要な養分は根からの吸収だけでは、不足してしまいます。必要な養分を葉面散布で補ってください。

   ホップアップ 300倍 + カルタス 500倍

         混用で5~7日おきに定期的に葉面散布を行ってください。

※ダニが多発している場合は、アミノメリット青500倍+カルタス500倍に変更して下さい


2)根の消耗を抑え、なり疲れを防止し果実品質をよくする液肥管理を実施して下さい。

冬場の液肥の管理は、いかにして葉の展開をよくする事と、果実の品質向上を目的として行います。

吸収した窒素をいかに効率よく養分転換させるか、いかに多く吸収させてやるかがポイントです。

窒素は、アミノ酸や硝酸態窒素での補給により食味の向上や、先白・先青の軽減になります。

茨城県内の畑はリン酸吸収係数が高くリン酸は吸収効率が悪いので、必ず窒素よりも多い量の施用が

必要です。ポリリン酸での補給が、より地温の低い状況での吸収効率が良く、果実肥大やなり疲れ軽減に有効です。

また、新チャンス液やファイトメットなどの発根促進剤を施用して、根を活性化してやることも有効です。

<液肥の参考施用(10aあたり)>

・果実の肥大促進に

  トーシンPK 5kgを 10日に1回かん水施用して下さい。

   ※1花房に1回「エルエス2kg」を混用すると、さらに果実肥大に効果があります。


・頂部軟質果対策として

  トーシンCA2号 5kgを月に2回かん水施用して下さい。

   ※トーシンCA2号は、他の液肥との混用は出来ません。


・晴天が続くときに

  アミノキャッチP 10kg + 新チャンス液S 5kgをかん水施用して下さい。

・根っこへの酸素補給に

  MOX 10kg を月に1回かん水施用して下さい。


重要なポイント!

   1、曇天明けの晴天時では必ずミツバチを飛ばしましょう!

   2、天気の良い日が3日続けば窒素補給、曇天が3日続けばリン酸を補給しましょう

     (厳寒期のN:P:Kの割合は 1:2:1です)

3)地温確保のためのかん水を実施して下さい。

 ポイント! 毎日かん水しましょう。

厳寒期は、通常地温よりも井戸水の方が温度が高いので、かん水を行う事で地温が上がります。

毎日なるべく早い時間にかん水を行って地温を確保して下さい。

 特に!降雪後や曇天が続く時には、必ず毎日かん水を行ってください。

4)毎日の換気について

注意!午後の気温20℃以下は、なり疲れの原因になります。

陽ざしのある時間帯は、気温をなるべく20℃以上に保ちましょう。午前中よりも午後の気温がとても重要です。午後のハウス内が低温にならないように注意して下さい。

5)葉かきについて

今年は、秋からの天候不良で根張りが悪い事と、比較的連続して花芽が出てきていることから、夜冷では、3番と4番の間、無処理では2番と3番の間になり疲れが予想されます。また、秋にはうどんこ病も多く発生していたので、春からの再発防止のために、

頂果房の収穫が終わった時点で、頂果房のかんざしとそれより外側の葉、不要なわき芽を整理して下さい。


以上インフルエンザやノロウィルスが流行しています。健康には十分気をつけて、美味しいイチゴを作ってください。


㈱茨城生科研・AGRI WORLD

明るい豊かな農業社会の実現に向けて!

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