イチゴの栽培管理~親株編~
日頃は茨城生科研に対し多大なる御支援と御愛顧を多くの皆様から頂き誠に有難く厚く御礼申し上げます。感謝感激雨あられ
比較的長いゴールデンウィークも終わりました。農家にとっては関係ありませんが・・・
暦では夏を迎えておりますが、まだまだ寒暖の差が激しいのと、現在中国から黄砂が飛んできており、その影響で体調がいまひとつという方がおりますので、皆様も体調には十分注意して下さい。
さて、イチゴ栽培も終盤?というより終わった方も入ると思います。そして、終わったらすぐに始まります。というかすでに29年度産の準備が始まっていますよね。
という事で、今回はイチゴの「親株の管理」についてアップして参ります。
内容的には、毎年この時期にアップしているので毎度になってしまいますが・・・(汗)
では、
まずは作業スケジュールの確認です。
日付、作業内容、注意点の順に記載して行きます。
6月10日頃 直受け開始
☆直受け時期が早すぎると芽無しの発生が多くなります。
☆直受け後も、切り離すまで栄養は親株からもらっています。親株が肥料不足になると苗も肥料切れになり、芽無しが発生しますので注意してください。
6月20日頃 さし芽開始
☆さし芽時には、親株側のランナーを長く残し、土に挿しピンでしっかり固定し、遮光を行なってください。
☆梅雨明け前に、活着するように作業を進めてください。
7月1日頃 直受け切り離し
☆さし芽、切り離しともに夜冷の場合は処理開始1ヵ月前には終了して下さい。
7月20日頃 葉かき開始
☆葉かきは、すべての苗の葉数が揃うように行ってください。株を充実させるには4枚目以降の葉が必要です。7月後半からは、葉をかき過ぎないように注意してください。
<親株の肥料切れに注意しましょう!>
プランターやポットでの親株定植後は、肥料切れに注意して下さい。液肥の場合は最低2~3日おきに「アミノキッポ300倍」をかん水して下さい。自動かん水の場合は、あまり高濃度で灌水たびに液肥を混入するよりも、1日1回の施用にするか、EC0.5~0.8程度の濃度の方が、良い苗を取る事が出来ます。粒状の肥料の場合は、追肥用の化成肥料のような即効性の肥料を2~3週間に1回程度採苗の終了までしっかり追肥して下さい。
有機肥料はコバエやカビなどの発生の原因になりますし、ロングタイプの肥料では肥効が遅すぎてランナーの発生が良くありません。特に、直受けの場合は後半の親株に肥料切れが多く見られます。切り離しまでしっかり追肥を行なってください。
<かん水量(回数)=ランナーの発生数です!>
親株へのかん水は、常に株元が十分に濡れている様にして下さい。プランターやポットなどに親株を植えている場合は、1回1回のかん水が必ずプランターの下から水が出てくるまで行い、酸欠を防いでください。ランナーの発生後は1日になるべく多い回数(4~8回程度)かん水を行なってください。根腐れを起こしていた場合は、一度培土を乾かして発根を促してください。
<葉かきとランナーの管理>
ランナーの先枯れ防止とランナーの発生促進のために、次郎苗の展葉時期に葉かきを行なってください。葉数は1芽の場合10枚以下、2~3芽でも12~13枚程度にして下さい。また、大きくなった太郎苗や次郎苗の葉数も2~2.5枚程度に整理してあげると効果的です。
ランナーは、次郎苗の展葉時期頃から先枯れが出始めます。この頃までに、つる配りを行いランナーの先端をしっかりピンなので固定し、親株にしっかりかん水をしてあげれば、先枯れはかなり防げます。
<さし芽での採苗の場合>
◎さし芽の時期
さし芽の適期は、6月15日~30日ごろです。梅雨明け前に活着するように行なってください。また、夜冷を行う場合は、夜冷開始1ヵ月前には苗が活着するように作業を進めてください。作業が遅れて7月以降になってしまう場合、直受けをおススメいたします。
◎活着促進と芽無しの予防
ランナー切り離し前日に「アミノメリット青500倍+ファイトオーツー1,000倍」を苗に葉面散布、もしくは採苗した苗をどぶ漬けして下さい。ポットの土には、「新チャンス液S300倍」などの発根促進資材をかん水しておいてくださ。さし芽後は「アミノメリット青500倍」を葉が1枚展開するまでの間、2~3日おきに葉面散布して下さい。
<直受けでの採苗の場合>
◎受け始めの時期と受ける苗
受け始める時期は、6月中旬頃からで受け始め時点での展葉4枚以上の苗は、芽無しが出やすいのでなるべく使用しないでください。
◎葉かき
切り離しまでの間、すべての苗の葉数を2.5枚程度に揃えてやるように、葉かきをしていくと苗の大きさや、花芽の分化がそろいやすくなります。また、苗の徒長やランナーの先枯れも防げます。
◎切り離し
無処理の場合は、7月中旬ごろまでに行ってください。夜冷の場合は夜冷開始1ヵ月前を目安に切り離しして下さい。
一応資料をJPEGにて貼付けしております。
御活用ください。
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