厳寒期のイチゴの管理について
日頃より、茨城生科研に対し多大なる御支援と御愛顧を多くの皆々様から賜りまして
誠に有難く、厚く厚く厚く御礼申し上げます。
ちょっとバタバタしておりましたら、
な、
なんと
11月の中旬になってしまっているではありませんか・・・・(汗)
そして、今回が11月1発目の投稿(驚)
SNSの活用を自らに課しているものとして、情けない次第です。
反省をしている代表して取締られ役であります。
さて本題に入ります。
すっかり朝晩の冷え込みが一段と激しくなってした今日この頃ですが、イチゴの出荷も所々
始まってきている模様です。
そんな寒い中ですが、これからの「厳寒期」の栽培管理についてお送りいたしますので、
これを参考に、品質の良いイチゴを出荷して下さい。
今年は、8月からの天候不良や10月の台風21号22号などの影響で、非常に根張りの弱い圃場が多く見受けられます。しかも、腋花の花芽分化が比較的早くしている所もあります。このような年は、二番と三番の間でなり疲れが起こることが予想されます。また、うどんこ病やハダニも多く発生していますので例年よりもしっかりとした、保温・かん水・追肥の管理が必要です。苗の芯のの動きや果実の状態を良く観察しながら適切な管理を行う様にして下さい。
まずは、
【果実の品質向上と奇形化防止のための葉面散布を実施】
上記にも書きましたが、今年は根がかなり少なく、地温の低下も早く根の活性が弱っています。根からの吸収だけでは不足してしまう養分を葉面散布で補い、なり疲れや奇形果、先白・先青果、チップバーンを軽減してまいりましょう。
葉面散布剤は
ホップアップ 300倍+カルタス 500倍
を混用で5~7日おきに定期的に葉面散布して下さい。
!ポイント!
厳寒期は地温が18℃以下になると、根からの養分吸収が極端に低下します。ハウス栽培の場合、窒素と加里は室温をしっかり確保してあげれば欠乏することは少ないですが、リン酸や微量要素、カルシウムなどは吸収が極端に低下しますので、リン酸や微量要素を葉面から吸収させてあげ、養分吸収のバランスをうまくあげることが、なり疲れ軽減のポイントです。
【根をしっかりと張らせ、なり疲れを軽減する液肥の管理】
(記載している量は10a当りです)
!ポイント!
厳寒期の液肥の追肥は、いかにして葉の展開スピードを上げてあげる事と、果実の品質向上を目的として行います。それには、窒素をいかに効率よく養分転換させるか、いかに多く吸収させてあげるかがポイントになります。
窒素はアミノ酸や硝酸態窒素での補給により食味の向上や先白・先青果の軽減に繋がります。
リン酸はポリリン酸での補給が、より地温の低い状況での吸収効率が良く、果実の肥大やなり疲れの軽減に有効的です。
まずは、低温時のエネルギー補給として、
新トーシンPK 5kg
(エルエス2kgを混用するとさらに良い)を週に1回、かん水して下さい。
※果実が細くなってきたときの果実肥大に効果的です。
次に頂部軟質果対策として、
トーシンCa 5kg を月に2回かん水して下さい。
そして、晴天のときの窒素補給に
アミノキッポ 5kg を1ヵ月に3~4回かん水して下さい。
※葉色が抜けてきている場合は、新チャンス液S10㎏を混用して下さい。
☆液肥葉面散布のまとめとして☆
1、窒素補給は晴天時に、リン酸補給は曇天日に施用しましょう。
晴天が3日続けば窒素補給、曇天が3日続けばリン酸補給です。
厳寒期の窒素、リン酸、加里の目安は 1:2:1 です。
続く!!!!
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