イチゴの親株管理について

平素は、茨城生科研に対し多大なる御支援と御愛顧を賜りまして、誠に有難く厚く厚く御礼申し上げます。

強烈な寒波の影響で、日本海側ではとんでもない雪になっています。

本当にそちらにお住まいの方々には、お見舞いを申し上げます。

さて、本年のイチゴ栽培ですが、この低温の影響で皆さま大変苦戦されていると伺っております。

ここに来て、収穫量が上がってまいりましたが、野菜の高騰の影響で価格がイマイチ伸び悩んでいるとか・・・・


と、あまり良い話がありませんが、季節は確実に進んでおります。

時期的は、イチゴの来年度の親株を入れる時期です。

今回は、その親株についてアップして参りますので、よろしくお願い致します。

まずは、

親株の初期生育の停滞を防ぎましょう!

資料を添付します。

続いて、かん水管理についてです。

☆かん水量=ランナーの発生数です。☆

圃場に親株を定植する場合は、親株元にマルチをして、その下にかん水チューブを入れて、水はねが起こらないようにして下さい。かん水チューブや頭上かん水での水はねは、イオウ病やタンソ病の広がる原因になります。また、きちんとランナーをピンなどで止めて、親株に充分なかん水をしてやれば先ヤケなどを軽減できます。ランナーの発生はかん水の量と比例します。

充分なかん水を行なってください。

プランターやポットを使用する場合は、夏場の高温による根腐れ防止のためにタイマーで一日4~6回のかん水が出来るように設備を行なってください。


次に、親株・ランナー・わき芽・葉かきについて

親株)

近年の夏の高温による花芽分化の遅れや定植後の高温による腋果の花芽分化の遅れ、奇形果が目立つようになってきました。その原因の一つとして、株が強すぎる事が挙げられます。株が強くなりすぎる事を防ぐために、親株はメリクロン苗から3代以上、フリー苗でも2代以上の苗を親株として使用して下さい。


ランナー)

親株定植後、初期に発生する細かいランナーはなるべく早い時期に取り除いてください。これを残してしまうと負担がかかり、親株の生育が停滞して結果的にランナーの発生が少なくなってしまったり、採苗時期や苗の大きさがバラつき、花芽の分化がバラつきます。また、また4月後半に出ているランナーを一度にとってしまうのは逆効果になることがあります。


わき芽)

強いわき芽は残してあげ、2~3芽くらいで管理した方が、ランナーの発生数は多くなります。しかし、芽を残しすぎて葉数が多くなり、根からの吸収量よりも葉からの蒸散量の方が多くなりと葉の展開が止まったり、ランナーの先ヤケの原因になりますので注意して下さい。


葉かき)

葉数が多過ぎると、葉の展開が止まってしまうので葉かきは重要です。芽の数にもよりますが、親株の葉数は多くても10~15枚程度にして、ランナーの葉も3枚程度で管理してあげるとランナーの発生もよく、苗も生育、花芽分化ともに揃った良い苗が取れるようになります。また、次郎苗の先が焼けやすいので、この時期にはきちんと葉数を管理するようにして下さい。


これから、寒暖の差が激しくなってきます。

そして、まだまだインフルエンザの猛威も劣りえておりませんので、皆さま充分に気をつけてお過ごしください。


㈱茨城生科研・AGRI WORLD

明るい豊かな農業社会の実現に向けて!

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