イチゴ 定植前後の管理について

日頃より茨城生科研に対し、多くの皆様から多大なる御支援とご愛顧を賜りまして、心から感謝を申し上げます。

更新がすっかり滞ってしまっており、もうすでに9月も中盤に差し掛かって参りました。

そして、イチゴも圃場の準備から始まり、早い方だと定植に時期にもなってきてしまいました。

なので、ちょっと遅くなってしまいましたが、イチゴの定植前後の管理について更新して参りますので、よろしくお願いいたします。


まずは、皆さんもご存じの通り今年の夏も酷暑で、不時出蕾や活着不良、根腐れが多く、炭疽・イオウ病も育苗前半から見受けられました。また、今後一カ月の天気予報では、気温が高い予報になっております。このような年には、タンソ病やうどんこ病が多く発生したり、腋果の分化が遅れ、厳寒期に間が空いてしまう事が多いです。

植え急ぎをしないようにして、11月までのまだ地温が高いうちにしっかりと根を増やすことが重要なポイントになってきます。


葉面散布による管理

☆ポイント

花芽の健全な生育と花数確保のために

上記に書きましたが、今年も暑い夏の影響で遮光もかけっぱなしだった為、苗が軟弱徒長しています。このため、定植後の葉の展開が悪くなったり、花質が悪くなったり、花数が少なくなったりしてしまいます。

しっかり花芽を分化、成長させるためにホップアップの葉面散布をしっかり行うようにしてください。

※育苗後半の窒素の切り過ぎに注意しながら(窒素の切り過ぎは芽無しが出やすくなります)

・今月(9月)は、メリット赤300倍または、ホップアップ300倍を毎日葉面散布してください。

※夜冷処理を行っている場合は「ホップアップ」を使用してください。

定植直前・直後の管理について

活着促進に、低定植2日前~前日までに、ベットに新チャンス液S 100~200倍液を散布しておくと活着促進につながります。

※ダニは苗からの持ち込みによるものがほとんどです。定植前には成虫、卵、共に週1回の気門封鎖剤や本圃で使用できない薬剤などを使ってしっかりと防除を行ってください。

※定植前日または当日に、活着促進とダニ防除として、根っこりん300倍+モベントフロアブル500倍を混用で十分に灌注(灌水)してください。

※花芽確認後(ガク片形成期以降)から、定植して葉が1枚展開するまでの間、

アミノメリット青500倍液を定植後活着まで2~3日おきに1回散布してください。活着後は、ホップアップ300倍液を週1回定期的に散布してください。

※活着後、うどんこ病の予防に活着後すぐと、マルチ直前の2回イオウ粉剤を使用してください。

 10aあたり600g ~1㎏の少量W噴霧して施用後に洗い流さない方法が有効です。


☆定植後の管理について

定植後は腋果の分化促進と発根促進(根っこを増やす)に重点を置いてください。

※活着したらホップアップ300倍+根っこりん300倍+カルタス500倍液を7~10日おきにマルチ被覆後1週間までに3~5回葉面散布してください。

・かん水での追肥について

☆エネルギー補給と果実肥大にリン酸をしっかり補給してください。

※活着後から収穫開始まで新トーシンPK 5㎏を7~10日おきに定期的にかん水してください。

〇特に曇天が続く場合にはしっかりリン酸の補給を行ってください。

〇果実肥大期にはエルエス2㎏を混用するとさらに果実肥大に効果的です。

※マルチ後新チャンス液S 5~10㎏を10日おきに2~3回かん水してください。

※元肥にミネパワーなどの微量要素肥料を入れていない場合には、メリットM3㎏を混用して潅水してください。


葉かきについて

葉が少ないと品質や収量の低下、なり疲れなどの原因になります。適正枚数でしっかりと管理してください。また、わき芽が多いと春以降の果実の品質低下や病害虫の多発の原因になりますので、収穫が忙しくなる前までは一芽で管理するようにしてください。


理想な展開葉数の目安

ポット育苗の場合

  定植時 4~6枚 出蕾期 7~8枚 開花期 8枚以上 収穫期 10枚以上

無仮植の場合

  定植時 4枚   出蕾期5~6枚 開花期 6枚以上 収穫期10枚以上


以上になります。


これから定植の作業が本格化して参りますが、まだまだ残暑が厳しく、暑い日が続くと思われますので、熱中症には十分に注意して作業を行うようにして下さい。

㈱茨城生科研・AGRI WORLD

茨城生科研では、体がよろこぶ農産物の生産栽培にむけた、土壌分析をはじめ、各種土壌改良剤や肥料の取扱いを行っております。

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